堀越高等学校

2023年04月16日

学校法人堀越学園の創立100周年記念式典を挙行しました

16日(日)、中野サンプラザホールにおいて学校法人堀越学園の創立100周年記念式典を挙行しました。本校は大正12年(1923年)、初代校長 堀越千代が中野の地に堀越高等女学校を創立。今年4月16日に創立100周年を迎えました。

当日は多数の皆様にご臨席いただき盛大な式典となりました。

式典の第一部は、開式の辞、国歌、学園理事長式辞、学校長式辞、ご来賓祝辞、祝電披露、代表生徒挨拶、校歌、閉会の辞と、凛とした空気の中で恙なく終了しました。

式典の第二部は、卒業生による祝いの会。岩崎教諭と本校卒業生が構成・演出、そしてMCを務めて会場全体が盛り上がる会となりました。本校の100年を振り返るムービー、本校のトレイトコースを卒業したそうそうたるメンバーのメッセージビデオ放映、ダンス部・ヒップホップ同好会・トレイトコース生徒のダンスパフォーマンス、吹奏楽部の演奏とMC二人の歌唱と高校時代の思い出話、最後は全員で「世界に一つだけの花」を合唱して会場が一つになりました。

理事長 堀越正道式辞

大正12年4月16日、「和魂洋才」の理念を掲げて創立された堀越学園は、創立100周年を迎えました。100年もの間、堀越学園が教育活動を継続できたことに、大きな意味と価値があります。まず、「和魂洋才」を広めた創立者 堀越千代のもとでは、「なくてはならぬ人になれ」と教えを授かり、建学の精神を根付かせた功績がありました。昭和19年、堀越はるゑが第2代校長に就任。第二次世界大戦後には学校再建に立ち上がり、昭和21年に校訓「太陽の如く生きよう」が制定されました。また昭和23年に新しい学校制度が施行され、歴史の綴りが再開したのです。高度成長期には、堀越克明元校主が松尾芭蕉の“不易流行”を学園の戒めとし、建学の理念を忘れずに行動しようと示されました。さらに日本の教育界のリーダーとして活躍され、本学園と共に更に教育界の繁栄を築かれた功績がありました。

堀越学園が今日に至るまで、継続できたことに心から感謝を申し上げたいと思います。保護者、ご家族の皆様には堀越学園へのご理解を賜り、ご寄付などのご支援をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。本日、壇上にご臨席の皆様、中野区長をはじめ中野区近隣の皆様のご支援あってこそ学校経営が成立したものと、本当の有難く存じます。東京私立中学・高等学校協会第9支部の皆様には、常日頃から支部会でのご交流を通じたご支援に深く感謝申し上げます。高専高大連携の皆様には、本年度より本校で新たにカリキュラムをスタートさせることができましたが、今後とも一層の関係強化をよろしくお願い申し上げます。紫泉会など卒業生の皆様には本学園の価値を最も広めてくださった功績に、重ねて御礼申し上げます。元学校長、元教諭、及び元職員の皆様には本学園の栄光の歴史を支えていただいた功績に、お礼の申し上げようもありません。現在の堀越高校そして穎明館中学高等学校の教員及び職員の皆様には、いつも感謝しておりますが、今後も未来にかけてより一層のこと、堀越学園をよろしくお願い申し上げます。

現在の世界は、ウクライナなど戦争による不安な時代になり、地球温暖化問題をはじめとして科学的見地から想定されるSDGsの課題、「危機に直面している地球の未来」が私たちに突き付けられています。これからの新しい100年、「主体的・対話的で深い学び」をテーマとし、自立できる生徒を育成したい為、新たにスクールミッションを創設致しました。生徒の皆様には、まず“生きがい”を持って人生を歩むことの大切さに気付いてほしいと思います。そして、皆が危機に直面する中、“生きがい”を持って“諦めずに努力する”ことでチャンスを獲得し、「人類の未来へ向けてやるべきこと」に取組んでほしいと思います。堀越学園は、教職員と生徒、そして生徒の保護者の皆様が協力して、新たな教育価値を積み上げていけるよう心底願います。

関係者の皆様のご指導ご鞭撻、激励ご愛顧に重ねて感謝を申し上げ式辞とします。

学校長 掛本寿雄式辞

多くのご来賓の方々のご臨席を仰ぎ、ここに堀越学園創立100周年記念式典をかくも盛大に挙行できますことは、この上ない喜びでございます。教職員を代表して御礼申し上げます。本校は昭和52年度より入学式・卒業式をここ中野サンプラザホールで行ってまいりましたが、今年、このホールは建て替えのために閉館となります。本日の式典を思い出深いホールで行うことができることに、感慨もひとしおです。中野サンプラザホールの関係者の方々、長きに渡りお世話になり、ありがとうございました。

さて、100年前は現在とは学校の制度が異なり、12歳で尋常小学校を卒業した女子生徒が通う高等女学校として堀越学園の歴史が始まりました。現在、普通科の高等学校として創立100周年を迎えましたが、中学校や幼稚園を併設していた時代、定時制や商業科を併設していた時代もありました。また、昭和44年には普通科コース制を導入し、昭和52年には海外研修旅行を開始しました。現在は人工芝のグラウンドを中心とした総合体育施設を備え、WiFi環境の整った教室でタブレットを使った授業を行っています。また、今年度より専門学校や大学の先生方にご協力をいただき高専高大連携授業を行うなど、常に時代に適合した教育を行ってきたのが、この100年の歴史です。

しかし、この歴史の中で、学校存続にかかわる大きな出来事もありました。第二次世界大戦では東京大空襲により校舎が全焼してしまいましたが、青空教室からスタートし、教職員をはじめ生徒や保護者、近隣の方々が木材を持ち寄り、一棟の校舎を建てました。窓ガラスはありませんでしたが、それでも生徒たちは大喜びであったと聞いております。それぞれの時代に本学園で生活した方々の本校に対する愛情と熱い想いがあればこそ、これまで歴史を重ねることができたのです。この記念の時に立ち会うことができた教職員を代表し、今まで堀越学園を支えていただいた全ての皆様に感謝申し上げます。

この100年で世の中も、教育も大きく変化しました。そして、これからどのように時代が変わろうとも、私たちの使命は、歴史と伝統を守りながら時代に適合した教育に発展させて、次の時代に引き継ぐことです。校訓「太陽の如く生きよう」は、これからも生徒たちの行方を照らす確かな灯となることでしょう。私たちはこれからも「なくてはならぬ存在の人」を育てる教育活動を続けてまいります。

結びに、100年の歴史と先人の努力に敬意を表し、今後ますますの学園の発展を祈念して式辞といたします。

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